部門を超えて仕事を行う。これは組織であれば、当たり前の事だと思います。前工程の作業の結果が、後工程の作業の入力となり、その結果(出力)が、その次の工程の入力となり・・・と続いていく。これ自体は全く問題はない。
しかし、作業全体として無駄がないか定期的に見ている人がいない事が多い事だ。ある部署で仕事を行い、後工程に仕事を渡す時、作業を行っている人は、それが後工程でどのように活用されているか、意外と知らない事が多い。この場合、前工程で行っている作業の一部は、もしかしたら、もはや後工程では不要なものになっている可能性があります。
以前、ある書類を作っている人に質問した。「この書類のこの項目だけど、これは要るの?後工程の人は、この項目、本当に使っているのかな。」と聞いた所、作業を作っている人は「分からない」と答えました。私にはこれは不要な情報ではないかと仮説を持っていました。そこで、後工程の人を捕まえて聞いてみた。「この項目っている?この情報って何に使っているの?」そうすると、驚くなかれ、「うーん、今は使っていないかな。ま、別にこっちはあっても困る項目じゃないから、まあ別にそのままにしてるだけだけど」私には衝撃だった。社内のあちこちにこういう事が起こっているのではないかと瞬間的に想起しました。
会社は組織なので、部門を作っていくのは当然です。部門事に役割が分かれており、分担するのも当然です。一方で、仕事は一部門で完結するものは少なく、部門を横断して処理されていきます。この部門という境界を超える仕事は、往々にして「無駄」を身にまとっている事が多いと思います。長い年月行われている作業であればあるほど、無駄が放置されている可能性が高いです。そこそこが改善するべき箇所です。
業務の無駄を見つけて、改善しようと思ったら、部門を超えて、仕事の受け渡しが行われている箇所(出力結果)に注目してみてはいかがでしょうか。長年、同じやり方で作業を行っていたが、後工程ではもはや不要となっているものが見つかるかも知れません。
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