企業変革の進め方

組織

変革が必要な企業のトップに就任して最初に行う事は何か。実際には、就任前に入念に現状を調べる事になる。どこが問題かしっかり把握して、問題解決の仮説を作る。十分な準備が出来ているからこそ、就任1日目からやるべきことを公言でき、実行に移せる。

変革が必要な企業が抱える典型的課題とはどういうものがあるか。象徴的な状況として、施策が沢山あるが、それが全くうまく実行されてない事が多い。施策は山ほどあり、やらないよりやった方がましという感覚でバラバラと計画は沢山あるが、結局やりきれない。

何をやるかが決まった後、成果が出ないと意味がない。施策を実行して、効果を出していくには、適切なやり方自体が企業内にないといけない。あなたの組織は、実施している施策全てについて、PDCAを回せていると自信を持って言えるだろうか。PCにはOSがある。OSはメモリやCPU等の資源を動作するプログラムに適切に割り当てる。10個しか椅子がないのに、間違って15個の椅子を割り当てるような事はしてはいけない。また、ネットワークにつなぎたいと要求があれば、インターネットにも接続させてあげる。プリンターに印刷したいとなれば、プリンターに正しい印刷命令を出す。

組織にも適切なOSが必要で、それが正しく動作している必要がある。人的資源・資金的資源・物的資源は正しく準備されているか。実行中の仕事がうまくいかない時、何が問題か検出できるのか。どの資源が不足して業績改善プログラムが実行できないのか、複数の仕事があった時、それを統合管理する人は正しく統合管理できているだろうか。このように企業内のプログラムが正しく実行されるための基盤として、企業OSのようなものが必要だ。

OS自体のアップデートも必要だ。PCもOS自体に不具合があれば、定期的にアップデートが行われる。組織も同じだ。

組織OSのアップデートにおいては、有力な人材の行動変更をどう実現するかが重要だ。PCなら、どこの資源が足り何かわかる。組織では何がプログラムの阻害要因になっているかを明確化する。例えば現場レベルの人と打ち合わせしながら、プログラムの目的が伝わっているか、現場で起こっている事を経営幹部が把握しているか等を可視化する。

問題が可視化されたら、時間軸を意識して改善する。問題に対して、修正を行えばいいのか。または、修正というより、構造的な問題を解決する為、仕組み自体を変えないといけないかを見極める。修正の仕方もどれくらい時間的猶予があるのかによって直し方も変わってくる。現場に任せながら、時間をかけて直すか、それとも、トップの判断で短期間に大きく変えるのか。トップはこれを見極めて決断しなければならない。




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