【貧困大国ニッポン①】円安・賃金の停滞・国際競争力の低下…日本はなぜ貧困になってしまったのか?その原因を徹底解明しますの復習

政治

以下の動画の復習です。

失われた20年と失われた30年を区別する。1991年から2011年は失われた20年を指す。ここに2012年から2022年までを含めると失われた30年となる。2012年からの10年間で失われたものが取り戻されたなら、失われた30年は存在しない事になる。これを確認する。

GDPは下がる一方だ。2010年に日本のGDPは3位になった。そして一人当たりGDPは先進国の中で、2012年は13位だったが、2022年27位まで転落した。

円も安くなる一方だ。2023年11月現在、1ドル151円だ。ドイツ銀行の為替調査グローバルヘッド、ジョージ・サラベロス氏は円を、新興国通貨で過去10年間のパフォーマンスが最も悪い2つの通貨と同列に置いた。

円はトルコ・リラやアルゼンチン・ペソと同じ部類、ドイツ銀が指摘
日本銀行の円買い介入が機能する可能性は低いと、ドイツ銀行の為替調査グローバルヘッド、ジョージ・サラベロス氏が指摘した。同氏は円を、新興国通貨で過去10年間のパフォーマンスが最も悪い2つの通貨と同列に置いた。

失われた30年が存在したと言えるだろう。一人当たりGDPの停滞、通貨の価値低下、国際的競争力の低下、実質賃金の低下が起きた。

全労連: https://www.zenroren.gr.jp/jp/housei/data/2018/180221_02.pdf

では、なぜ失われた20年と失われた30年という言葉が存在するのか。それは2012年以降の10年間の評価が難しかったからだ。数値でみれば、上記の通り、失われた30年が存在するのは明らかであるが、その理由を考えてみたい。

大きく二つの原因がある。一つは2013年の異次元の金融緩和、いわゆる安部黒バズーカーだ。もう一つは、2014年の内閣人事局だ。この二つによって、日銀・省庁・メディアのトリプル機能不全が起き、国民は貧困になっている事にすら気づかなかった。

まずは異次元の金融緩和は、結果として円安を招いた。バブル崩壊で日本のエースである自動車産業や電器産業・鉄鋼業は苦しんだ。2000以降、円高が進み、2010年以降、一時80円になった。この円高に苦しむ日本のエースを救う為に、異次元の金融緩和を実行した。この時、これを円安政策とは言わず、デフレ対策だと言っていた。日銀は金融機関から国際を大量に買った。同時に超低金利も実施した。これにより銀行を通じて貸出が多くなり、市場にお金が溢れ、結果として景気が良くなるはずだと政府は目論んだ。具体的に物価昇率2%を2年で達成すると宣言した。

ページが見つかりません | Not Found : 日本銀行 Bank of Japan

しかし安部黒バズーカーは失敗した。結果として、大企業だけが助かって、賃金は上がらなかった。企業は確かに儲かった。円安にしたからだ。トヨタを始めとする大企業は海外輸出で大いに利益を得た。

2022年度は554兆円という過去最高の内部留保を記録した。

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問題はこの利益増大は本質的に日本企業が強くなったことを必ずしも意味しないという事だ。90年代は日本以外のアジア諸国が大きく成長した。中国は世界の工場となり、BATに代表されるような世界で戦うIT企業も出現した。2014年時点で、サムスンの営業利益は約3兆7000億円で、日本の家電メーカー8社合計の1兆7472兆円の3倍に達した。日本の製造業のシェアは低下したが、円安により、日本の製造業は「下駄をはかせてもらって」、利益を確保した。エコカー減税・地デジ推進で、政府は日本のかつてのエース業界を助け続けた。

当然企業は賃上げをしない。自分達は成長していないのに、下駄をはかせてもらって利益を出しているに過ぎないと知っている。従って、企業は貯金をするけど賃金を安易に上げる事はしない。

円安は実際に副作用ももたらしている。円安なので、海外からの輸入コストがあがる。実際にそれは価格に転嫁される。今年は日本でも値上がりが起きている。一方、前述のように国民の賃金は上がっていない。つまり、実質賃金が下がっているという事だ。

インフレ政策を信じるリフレ派は異次元金曜緩和が成功しているという。彼らによるとなぜインフレ目標が達成されないかという理由は消費増税が原因だという。財務省が財政均衡を図るため、増税やむなしとして消費税を増税した。異次元金融緩和は間違っておらず、財務省が悪いという理論だ。

リフレ派は経済学会の中では少数派だ。短期なら、リフレ派のやり方も良かったのではと容認しているが、リフレ派のマネタリーベースでの景気コントールはデータが無いと主張している。2年でインフレ目標が達成できず、だらだらと低金利政策を10年も継続した事自体が失敗だったと指摘している。

日銀が国債を買いまくるやり方は出口が示されてない事も問題とされている。




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